全国建設組合連合運営協議会(全建協)に加盟している全国15建設組合(茨城・千葉・山梨・富山・石川・大阪・奈良・和歌山・広島・鳥取・愛媛・福岡・熊本・宮崎・鹿児島、以上15地域に所在する建設組合)では全国的な建設業界の動向の調査把握をおこなうことにより、各々の組合にとってより有意義な事業を展開できるといったスケールメリットを活かし、合同による定期総会を開催しております。
令和元年度の定期総会は令和元年7月14日(日)、石川県加賀市のゆのくに天祥にて開催されました。 会には各建設組合より代表理事(理事長)並びに代議員、職員、顧問公認会計士等約70名(委任状行使含む)が出席し、平成30年度の建設組合事業報告並びに収支決算と各種規程の改正について審議され、全ての報告事項、議決・承認事項が承認され閉会となりました。
【報告事項】
平成30年度事業報告では、建設連合国民健康保険(建連国保)に加入する正組合員と一人親方労災保険に加入する準組合員の新規加入並びに脱退の実績、動向について報告され、正・準組合員をあわせた構成員はほとんどの組合で増加傾向(純増:11組合/純減:4組合)を示しました。しかしながら15建設組合の共通傾向としまして、準組合員の脱退者数の増加と新規加入者数の鈍化傾向が示されています。これは近年顕著であった建設業における社会保険適用強化策に伴う一人親方労災保険に対するニーズの高まりが収束に向かっている結果と推測されますが、目下、政府が推進している建設キャリアアップシステム等の政策においても社会保険適用については重要ポイントに位置付けられており、一過性ではなく今後も継続して制度の重要性を喚起していくことが確認されました。
その他の事業における報告事項としては、国庫補助を適正に得るために重要な役割を担う、2年に一度の被保険者証の更新に併せて実施される組合員資格確認調査の結果、医療費削減に資するための国策である建連国保における特定健診の受診率、建連国保に並ぶ建設組合の主たる事業である一人親方労災保険の新規加入並びに脱退の実績と動向について報告され、また、その他の組合事業の動向についても確認されました。
各種企画行事等における報告事項では、一人親方労災保険加入者を対象とした労働安全衛生講習会や各県労働局の指定教習機関との連携による建設業の各種技能資格講習会、組合員世帯を対象とした文化教室や健康・予防に関する普及活動、生活環境への取り組みや組合周知のための組合未加入建設業従事者へのDM発送や行政・関係機関への協力要請等のPR活動の実績について報告されました。
その後、顧問公認会計士により実施された事業・業務・会計監査結果について、前年度の監査時における指摘事項に関する改善・対応状況を含め、組合規約・規程に則り運営が適正かつ安全に執行されていることが確認され、最後に平成30年7月に発生した西日本豪雨災害の災害支援等の状況が確認されました。
【議決・承認事項】
平成30年度の収支決算については、平成28年度と平成29年度との比較による経常収支増減率と主な増減要因、収支計算書総括表、財産目録を基に概ね良好な決算内容であることが確認され、かつ、健全に組合を運営するための適切な財務流動比率(資金確保)も認められた結果、可決・承認されました。 その他、建設組合の就業規則と給与規程、旅費規程について現在の世情に見合った内容に改正するための改定案が示され、可決・承認されました。